イボ(尋常性疣贅)について
イボ(尋常性疣贅)とは?
手指や足指、足底などに多く発生するウイルス性疾患です。最初は小さく硬い出っ張りですが、放置すると次第に大きくなって周囲にも伝染してしまいます。個々の病変をよく見ると、中央部に黒っぽい点々が見えるのが特徴で、これはイボウイルスの増殖に伴う皮膚内の出血です。ウイルスは皮膚の小さな傷から進入して増殖していくと考えられています。例えばイボの病変を手でいじっていると、いじっていた指にも伝染して、新たなイボができてしまいます。
治療法
イボを液体窒素で冷凍する方法が標準的な治療法です。ウオノメやタコのように盛り上がったものでは、表面を専用のメスで削ってから同様の処置を行います。この治療を繰り返していくと(概ね2週間おき)イボはしだいに縮小していきます。
注意事項
- 液体窒素による治療には、痛みを伴います。また、治療後も2日間ほど痛みが残ります。その後自然に水ぶくれや血まめになります。水ぶくれが破れたらお渡しした軟膏を塗って、ガーゼや蒸れないようにカバーしてください。2週間ほどしてかさぶたができ、しだいに剥がれ落ちていきます。患部は入浴してもかまいません。 治療は1回で終わりではありません。しつこく何回も行うことが大事です。せっかくイボが小さくなっても、治療間隔をあけたり、途中でやめてしまうと残っているウイルスが増殖して、もとの大きさに戻ってしまいます。がんばって治療しましょう。
- イボの治療はとても時間がかかります。特にイボが大きく、難治性の場合にはレーザー治療(保険外)も有効です。1回のレーザー治療で、液体窒素治療10回分くらいの効果が得られます。但し、レーザーでも1回で完治するわけではありません。また、場合により外用の抗がん剤(5FU軟膏、保険外)を使用することもあります。