あざ(母斑・血管腫)のレーザー治療(保険適応)
レーザー治療は皮膚表面から約1.5mmの深さまで貫通する特殊な可視光線(レ−ザ−光)を皮膚に照射する方法です。レーザー光線は特定の色に吸収されて熱エネルギーを生じる性質を持っており、異なる波長のレーザー光を照射することで、さまざまな色の母斑や血管腫(いわゆるあざ)を治療することが可能です。あざには青あざ(太田母斑、青色母斑・異所性蒙古斑、後天性真皮メラノサイトーシスなど)、茶あざ(扁平母斑・ベッカー母斑など)、赤あざ(単純性血管腫、苺状血管腫など)、黒あざ(色素性母斑)などの種類があります。青あざや茶色あざ、黒あざの場合は皮膚のメラニン色素を標的として、また赤あざの場合には血管内の赤血球(酸化ヘモグロビン)を標的としてこれらを瞬間的に焼灼します。またこれらのレーザー機器は特定の色(標的)に対する選択性が極めて良く、周囲の正常な皮膚組織へのダメ−ジを最小限にしているのが、特徴です。私共はあざのレーザー治療を1989年から行ってまいりました。この治療法は1993年12月に厚生省の高度先進医療として認定され、1996年からは健康保険が適応されております。(あざではありませんが毛細血管拡張症も保険適応です。)当院では最新の各種レーザー治療装置(Q−スイッチルビーレーザー、ルビーレーザー、色素レーザー(V-beam)、炭酸ガスレーザー、エルビウムYAGレーザーなど)を用いて治療を行っております。また麻酔方法は皮膚の表面麻酔(クリーム剤・シールなど)が基本で、場合によって注射の麻酔を併用します。