患者の皆様によりそった医療を心がけています

足・爪白癬(みずむし)の治療

趾間型 (足指の間がむれて、じくじくするタイプ)

お風呂上がりによく水気をとってから、水虫クリームを外用してください(1日1回)。なおびらんが強く浸出液が出ている場合は、最初から水虫の薬を使用すると、刺激が強すぎてかえって皮膚炎を起こしてしまいます。この際にはまず1週間ほど皮膚を乾燥させる薬を使用して、乾燥してから水虫のクリームを開始します。なお細菌感染を合併して足の甲まで赤く腫れてしまっているような場合(蜂窩織炎)には、まず抗生物質を用いて、細菌に対する治療から開始することになります。

汗疱型 (小さな水ぶくれが多発して皮がめくれてくるタイプ)

お風呂上がりによく水気をとってから、足裏全体に水虫のクリームを外用してください。傷がある場所には、まず抗生物質の外用薬から始めます

角化型 (足の裏ががさがさと硬くなるタイプ)

水虫のクリームと、経過によっては皮膚を柔らかくするお薬を外用します(前者が先)。外用のみでは不十分なことも多いため、場合によって内服薬(抗真菌剤)を併用します。

爪白癬 (爪が白く変色して厚くなり変形するタイプ)

内服薬の併用が基本ですが、12週間の内服療法、または半年から時に1年以上の内服療法となります。爪白癬(つめはくせん)のパターンによっては、液体の外用薬を使うこともできますが、やはり半年以上の地道な治療が必要です。(1日1回)。

注意事項

  • 外用薬は指の間と両足裏全体に、うすくまんべんなくつけてください。たとえきれいに見えても、白癬菌(はくせんきん)は足裏全体に分布しています。
  • 水虫の付け薬には、多少なりとも刺激性があります。時に皮膚炎(いわゆる薬負け)を起こす方がいらっしゃいます。当院では初めて処方するときには最低量を処方し、かぶれが起こらないことを試していただいています。外用後にかゆみや赤みを生じた場合には、ただちに中止して、早めにご来院ください。
  • 特に爪白癬の外用薬は、厚くなった爪にも浸透していくものなので、皮膚について放置すると皮膚炎を起こす可能性が高くなります。外用方法にはくれぐれもご注意いただき、疑問点は当院またはかかりつけ薬局にお尋ねください。
  • 内服薬を用いる場合には、副作用のチェック(肝機能障害他の有無)のため、開始前、開始2週間後、および1ヶ月に1度の血液検査が必要です。
  • 現在おもな内服薬には2種類あり、12週間毎日内服して終了するもの、様子を見ながら毎日内服するもの(最低6ヶ月間)があります。費用負担が異なりますので、ご相談ください。
  • 内服薬には種々の併用禁止薬剤があります。ほかにお薬をお飲みの患者さんは、必ずお申し出ください。