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肝斑(かんぱん)の治療法

肝斑(かんぱん)は、頬骨部からこめかみにかけて左右対称性に生じる、広範囲な褐色の色素沈着です。妊娠とともに発生する場合や、避妊薬の内服時、更年期に発症する場合などがあり、女性ホルモンとの関連が考えられています。 いずれの場合でも、日光の照射により急激に悪化することから、紫外線も悪化因子の一つになっているようです。治療法としては、内服薬、外用剤、ケミカルピーリングなどがあり、おのおのを組み合わせることによって治療効果が高まります。また日中の紫外線対策もとても重要です。なおレーザー治療は本疾患には効果が乏しいため、適応になりません。

治療法

  1. トラネキサム酸およびビタミンC内服
    抗炎症作用をもつトラネキサム酸と、ビタミンCを併用することで色素沈着を消褪させます。肝斑にはもっとも標準的な治療法です(保険適応)。
  2. ハイドロキノン外用剤
    メラニン色素の合成を阻害し、強力な漂白作用のあるハイドロキノン配合剤を用いて色素沈着の予防をはかります。 (健康保険適応外:¥2,200/5g/*消費期限2年・室温保存)
  3. ケミカルピーリング
    皮膚表面に酸(グリコール酸ほか)を塗布することで、皮膚のごく表層を溶かし、新しい表皮を再生させる治療法です。肝斑に有効なほか、毛孔の角質の除去効果および皮脂腺の縮小効果、さらには真皮コラーゲンの活性化も図られるので、肌全体の質感の改善(いわゆる美肌効果)にも期待ができます。実際の治療に当たっては高濃度ビタミンCによるトリートメントも併用します。(健康保険適応外:¥16,500/1回 (1クール=5回/10週間)) *詳細は→こちらへ
  4. トレチノイン外用剤
    トレチノイン(レチノイン酸)は、現在多くの美白化粧品に配合されている成分であるレチノールの約100倍の生理活性を持つ、ビタミンAの誘導体です。このトレチノインの外用剤は皮膚のターンオーバーを促進し、メラニン色素の排出を助けます。 (健康保険適応外:¥5,500/10g/*活性持続期間1か月・要冷蔵)
  5. 高濃度ビタミンCローション/ジェル
    メラニン色素の合成を阻害し、抗酸化=抗老化作用を有する高濃度リン酸型ビタミンCの外用剤を用い、他の治療の補助療法を行います。(健康保険適応外:ローション¥5,500(5%)50g/*活性持続期間1か月・要冷蔵