手の湿疹の治療法 (主婦湿疹を含む)

泰静会・大西医院

はじめに

  • もともと人間の手掌・足底の皮膚はとても厚くできており、ちょっとやそっとでは傷害されない、とても丈夫な構造をしています。しかしながら、いったん一部に傷や炎症を生じてしまうと、そこから堤防がこわれたように一気に悪化しやすいという特徴があります。また皮膚が厚いことがかえって災いして、塗り薬の吸収が悪く、治癒に時間がかかるという欠点もあります。
  • 手の皮膚は常にむき出しの状態にあるため、こすれる・ぶつかるといった物理的な刺激と、洗剤や薬品などによる化学的な刺激に、常にさらされています。特にアトピー性皮膚炎の方や日常的に水仕事の多い方では、皮膚のバリアー機能が低下しており、いろいろな外的因子から影響を受けやすく、さらに湿疹が生じやすい状態になっています。
  • こういった特徴をふまえて、手に生じた湿疹では、外からの刺激を極力おさえるように、また薬の吸収もよくなるように、工夫して治療する必要があります。実際には薬を塗った後に、ガーゼや綿手袋を使って保護することがとても重要です。

実際の治療と注意点

  • 軟膏を1日2回(朝と風呂上がり)ぬります。亀裂を生じている場所には亀裂が埋まる程度、たっぷり外用します。塗り薬の後、ガーゼを一枚、短冊状に切って、包帯のように指にぐるぐると巻き、綿の指サックや綿手袋をして保護します。この際に絆創膏やバンドエイドなどの粘着物を皮膚表面に直接貼ると、湿疹が悪化しますので注意が必要です。
  • 日中どうしても手袋や指サックができない場合には、夜だけでもガーゼ保護と綿手袋をしてください。その際には日中に保湿剤やハンドクリーム(尿素軟膏はしみるので不可)をこまめに外用していただくことが重要です。
  • 日中手洗いをした際には、直後にかならず保湿剤を外用しましょう。
  • 水仕事の際には綿手袋の上からゴムの手袋をしてください。ゴムはかぶれやすいので、直接皮膚に触れない方がよいでしょう。
  • かゆみ止めの内服薬も併用すると、より治療効果が高まります。
  • 手の湿疹は、症状が 軽快してきても、急に治療をやめてしまうと再燃しやすいので、油断大敵です。
    皮膚の新陳代謝のサイクルはおよそ1ヶ月です。一旦治癒しても、その後の約1ヶ月間はとてもデリケートな
    状態が続きます。地道にお薬を続けましょう。
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